手作りバスボムは、シュワッと弾ける炭酸の心地よさと精油の香りを楽しめる素敵なアロマクラフトです。

ただし、精油は「自然由来の高濃度成分」であり、重曹やクエン酸などの基材にも肌へ作用する特徴があります。

安全に楽しむためには、精油の刺激性・成分の働き・肌質に合わせた調整を理解することが大切です。

このページでは、IFAアロマセラピストとして、専門的な観点から「安心して使うための知識」をわかりやすくまとめました。


🌸 **第1章|精油の皮膚刺激性と注意点

(Irritation・Sensitization・光毒性)

精油は植物の有効成分が濃縮された“高濃度の香り成分”
扱い方を誤ると、赤みやひりつきなどの刺激が生じることがあります。

1. 皮膚刺激(Irritation)— 赤み・ヒリつき・熱感が出やすい精油

主に以下のタイプが刺激を起こしやすい精油です。

  • オレガノ(フェノール類が強く刺激性)
  • クローブ(オイゲノールによる刺激)
  • シナモンリーフ/バーク(皮膚刺激の代表)
  • タイム・チモール CT(チモール含有)
  • ペパーミント(メントールの急激な冷感刺激)

バスボムにこれらを使う必要はほぼありません。基本的に避けましょう。


2. 皮膚感作(Sensitization)— アレルギー反応のような症状を引き起こす可能性

感作とは、「繰り返し使うことで免疫が反応してしまう」タイプの刺激です。

感作のリスクがある精油:

  • シナモン
  • クローブ
  • レモングラス
  • イランイラン(個人差あり)
  • ティートリー(酸化が進むと感作リスク上昇)

同じ精油を毎日使い続けるのは避け、酸化した古い精油は使用しないでください。


3. 光毒性(Photosensitization)— 柑橘系精油は紫外線に注意

フロクマリン類(ベルガプテンなど)が紫外線と反応し、炎症や色素沈着を引き起こすことがあります。

光毒性のある精油:

  • ベルガモット(圧搾法は特に注意)
  • レモン(圧搾法)
  • グレープフルーツ(圧搾法)

バスボムは夜の入浴で使うことが多いので大きな問題にはなりませんが、
日中に日光を浴びる予定がある場合は避けたほうが安心です。


4. バスボムに適した精油の滴数(大人/子ども/妊娠中)

  • 大人:5〜10滴まで
  • 子ども:1〜3滴まで
  • 妊娠中:使用を避ける精油あり

妊娠中に避けたい精油例:

  • クラリセージ(子宮への影響が懸念される)
  • ローズマリー(血圧刺激)
  • ジャスミン(分娩促進の可能性)

バスボムは湯によって精油が広がりやすいため、少量で十分香ります。


🌿 第2章|基材(重曹・クエン酸・コーンスターチ)の肌への作用を理解する

1. 重曹(炭酸水素ナトリウム)の働き

  • ややアルカリ性で皮脂を落としやすい
  • 角質を柔らかくしてツルっと感じる
  • 皮脂が少ない敏感肌・乾燥肌では「つっぱり感」が出ることも

対策:植物油(スイートアーモンド油、ホホバ油など)を少量加えると保護膜ができ、乾燥しにくくなります。


2. クエン酸の働き

  • 酸性で、重曹と反応して炭酸を発生
  • 入浴後の肌を弱酸性に整える
  • キメを引き締める作用

比率(重曹:クエン酸=2:1)を守れば、刺激はほとんど起こりません。


3. コーンスターチ/片栗粉の肌保護作用

  • 湯ざわりがやわらかくなる
  • 肌表面を保護して乾燥を防ぐ
  • 敏感肌に最適な基材

*入れすぎると溶けにくくなるため、全体の1/4〜1/3がベスト。


4. 発泡で生まれる二酸化炭素の生理的メリット

シュワッと弾ける発泡は、単なる楽しい演出だけではありません。

二酸化炭素は皮膚から浸透し、

  • 血管拡張
  • 血流促進
  • 冷え改善
  • 肩こり緩和

などの効果が期待できます。
アロマの香りと組み合わせることで、深いリラックスへ導いてくれます。


🌸 第3章|敏感肌・子ども・妊娠中の使用ポイント

1. 敏感肌向けの配合調整

  • クエン酸を少なめに(50g → 40g)
  • コーンスターチを増やす(50g → 60g)
  • 植物油を多めに
  • 精油は1〜4滴に控える

敏感肌の方へのおすすめの精油はこちらで詳しく説明しています◎


2. 子どもと使う際の注意

  • 子どもの皮膚は大人より薄く吸収が強い
  • 清涼系・スパイス系精油は不向き
  • スイートオレンジなどの柑橘系がおすすめ
  • 1〜3滴で十分香りが楽しめる
  • 無香料でもバスボムの楽しさは変わらない

3. 妊娠中に避ける精油

  • クラリセージ
  • ローズマリー
  • ジャスミン
    (理由は第1章の4に記載しています)

妊娠中は普段より香りへの反応も敏感になることがあるため、
精油なしのバスボムもおすすめです。


🌿 第4章|専門家が推奨する「安全な使い方と保管方法」

1. 精油の選び方(成分で判断する)

マイルドで肌に優しい成分:

  • リナロール
  • 酢酸リナリル(ラベンダー/ベルガモットFCFなど)

刺激が強い成分:

  • フェノール類(オレガノ・タイム)
  • アルデヒド類(レモングラス)
  • メントール(ペパーミント)

精油は“成分”で刺激性が決まるため、肌が敏感な方は成分名も意識すると安心です。


2. 保管方法と使用時の注意点

  • 湿気を避け、しっかり乾かして密閉する
  • 精油が配管に残る可能性があるため、追い焚きは避ける
  • ピリつきを感じたらすぐ使用を中止する
  • 湯温は38〜40℃のぬるめがおすすめ
  • 新しい精油は“1滴”から試すと安心です

🌸 まとめ|正しい知識で、安心してアロマバスタイムを楽しもう

手作りバスボムは、香りと炭酸の心地よさでバスタイムを豊かにしてくれます。
自然素材だからこそ“安全性を理解して使う”ことが大切です。

  • 精油は高濃度のため刺激性を理解する
  • 肌質に合わせて基材の比率を調整する
  • 必要な滴数を守れば安心して楽しめる
  • 敏感肌・子ども・妊娠中は特に注意を

正しい知識があれば、手作りバスボムは毎日の入浴を“癒やしの時間”にしてくれるアイテムになります。
安心してアロマの香りを楽しんでくださいね。

実際の作り方手順やおすすめ精油ブレンドは、以下の基礎記事で詳しく紹介しています。

バスボムの作り方:失敗しにくい手順と目的別精油ブレンド

Let your days bloom with aroma.

あなたの毎日がアロマで花咲くように。