香りは、なぜ心にこんなにも影響するの?

香りをかいだだけで、

  • 気持ちがふっと軽くなった
  • なぜか安心した
  • 逆に、落ち着かない気分になった

そんな経験はありませんか?

アロマテラピーが「気分に効く」と感じられるのは、
気のせいや思い込みではありません。

そこには、心理学と脳の仕組みに基づいた理由があります。


アロマテラピーと心理学の深い関係

心理学では、人の心の反応を

  • 感情
  • 記憶
  • 無意識の反応

といった側面から捉えます。

香りは、この中でも特に
「感情」と「無意識」に強く働きかける感覚です。

その理由は、嗅覚※が
感情を司る脳のエリアに直接届く
という特徴を持っているからでした。

(※嗅覚の仕組みについては、前回の記事で詳しく解説しています)


香りは「考える前」に心を動かす

私たちは普段、
物事を「考えてから」判断しているように感じています。

しかし実際には、

  • 好き
  • 嫌い
  • 落ち着く
  • 不安

といった感情の多くは、
無意識のうちに、瞬時に判断されています。

香りは、この無意識の反応をつかさどる
扁桃体と深く関わっています。

だから香りは、

  • 理由が説明できなくても
  • 言葉にできなくても

心に直接影響を与えるのです。


香りと感情の関係|心理学的な視点

心理学では、
香りによる感情の変化は主に次のように説明されます。

① 情動反応(じょうどうはんのう)

香りによって起こる、
喜び・安心・不安などの感情反応。

これは、
過去の経験や本能的な反応と結びついています。


② 記憶との結びつき(プルースト効果)

香りによって、
過去の記憶や感情が一気によみがえる現象は、
プルースト効果と呼ばれています。

  • 子どもの頃の思い出
  • 安心していた場所
  • 嬉しかった体験

こうした記憶が、
香りと一緒に保存されているためです。


③ 条件づけと安心感

同じ香りを、
リラックスしている時に何度も使っていると、

その香り=安心
という結びつきが、
心の中に少しずつ作られていきます。

これは心理学でいう
条件づけの一種です。


なぜ「効く人」と「効かない人」がいるの?

「この香りはリラックスできる」と言われていても、
そう感じない人がいるのは、よくあることです。

それは、

  • 過去の記憶
  • 香りの好み
  • 体調や気分
  • 置かれている環境

が、人それぞれ違うから。

心理学的にも、
感情の反応は個人差が大きいことがわかっています。

だから香りに対する感じ方にも、個人差があります。

その代表的な例が、キンモクセイの香りです。

ある人にとっては、
学生の頃、帰宅途中にふわっと香ってきたキンモクセイに
癒された記憶と結びついていて、
「この香りが大好き」と感じるかもしれません。

一方で、別の人にとっては、
「キンモクセイ=トイレの芳香剤の香り」
という印象が強く、
どうしても苦手に感じてしまうこともあります。

香りそのものに「良い・悪い」があるのではなく、
その香りと、どんな記憶や経験が結びついているかによって、
心の反応が変わるのです。

だからアロマテラピーでは、
「この香りが正解」と決めつけることはしません。


ホリスティックな視点で見る、香りと心

IFAが大切にしている
ホリスティックケアの考え方では、

人を
「心・体・環境・生活背景」
すべてを含めた存在として捉えます。

香りが与える影響も、

  • 今どんな気分なのか
  • 最近どんな生活をしているのか
  • どんな環境に身を置いているのか

によって変わります。

香りは、
心の状態を映し出す“サイン”
のような役割を果たすこともあるのです。


アロマテラピーは心理療法ではありません

ここで大切なことをお伝えします。

アロマテラピーは、
心理療法や医療行為ではありません。

うつや不安を「治す」ものではなく、
日常の中で心を整えるサポートとして用いられます。

  • 気持ちを切り替えたい
  • 落ち着く時間がほしい
  • 自分の状態に気づきたい

そんな時に、
香りはとてもやさしい味方になってくれます。


心理学を知ると、アロマの使い方が変わる

心理学の視点を知ると、

  • 「効かせよう」と頑張らなくていい
  • 感じ方に正解はない
  • 今の自分の反応を大切にすればいい

ということが見えてきます。

香りを使うことは、
自分の心と対話する時間でもあるのです。


IFAアロマセラピストとして伝えたいこと

香りに対する反応は、
その人の心の状態を、正直に映します。

だからこそ、

  • 無理に好きにならなくていい
  • 他人のおすすめに合わせなくていい
  • 「今日は違う」と感じたら変えていい

アロマテラピーは、
自分をコントロールするためのものではなく、
自分を理解するためのツールであってほしいと考えています。


おわりに|香りは、心に寄り添う言葉のないコミュニケーション

香りは、
言葉よりも先に心に届き、
言葉にできない感情をそっと動かします。

心理学の視点を知ることで、
アロマテラピーは
「なんとなく癒されるもの」から
「理由があって、心に作用するもの」へと変わります。

Aroma Bloomingでは、
科学的な視点とやさしさの両方を大切にしながら、
香りのある暮らしをお届けしていきます🌿

Let your days bloom with aroma.

あなたの毎日がアロマで花咲くように。