アロマテラピーを始めたいけれど、「精油ってどうやって使えばいいの?」「キャリアオイルって何?」と疑問に思っている初心者の方は多いのではないでしょうか。
アロマテラピーを安全に、そして効果的に楽しむために、精油(エッセンシャルオイル)とキャリアオイル(ベースオイル)の関係を理解することは、最初の、そして最も大切な一歩です。
この記事では、精油とキャリアオイルの役割、安全な使い方、そしてアロマ初心者の方が知っておくべき組み合わせの基本を、やさしくご紹介していきます。
1. 精油とキャリアオイル?それぞれの役割
🌿 精油(エッセンシャルオイル)
精油は、植物の花、葉、果皮、樹皮などから抽出される、高濃度の芳香物質(エッセンス)です。
★精油の役割:
香りによるリラックス効果や、植物が持つ様々な薬理作用(抗菌、抗炎症など)を心身にもたらします。
★注意点:
非常に濃度が高いため、原液を直接肌につけることはできません。
必ずキャリアオイルなどで希釈して使用する必要があります。
💧 キャリアオイル(ベースオイル)
キャリアオイルは、植物の種子や果実から抽出される、脂肪性のオイルです。
ホホバオイル、スイートアーモンドオイル、オリーブオイルなどがこれにあたります。
★キャリアオイルの役割:
1. 希釈: 精油の濃度を薄め、肌への刺激を和らげます。
2. 運搬(キャリア): 精油の成分を肌の奥へ運び、全身に作用させる手助けをします。
3. 保湿: オイル自体が高い保湿力を持っているため、肌を乾燥から守ります。
4. 滋養: キャリアオイルには、必須脂肪酸やビタミンなど、身体の代謝や肌の再生に欠かせない成分が含まれています。これらの成分が、肌や身体に栄養を与えて健康的な状態を保つ働きがあります。
2. 精油の「希釈の基本」
精油を安全に肌に使用するためには、キャリアオイルで薄める(希釈する)際の濃度を守ることが非常に重要です。
| 使用目的 | 希釈濃度 | 精油の滴数(10mlのキャリアオイルに対して) |
| フェイシャルケア | 0.5% | 1滴 |
| ボディマッサージ | 1% | 2滴 |
| 部分的なケア・トリートメント | 2% | 4滴 |
計算方法
精油1滴は約0.05mlです。
例:キャリアオイル10ml × 1% = 0.1ml(精油の量)。
0.1ml ÷ 0.05ml/滴 = 2滴。
注意点
敏感肌の方や、妊娠中・小さなお子様への使用は、さらに低い濃度(0.5%以下)から試すようにしましょう。
ナッツアレルギーの方はアーモンドオイルやマカダミアオイルなど、ナッツ由来のオイルは避けてください。
アレルギーの心配がある方や敏感肌の方には、比較的刺激が少なく、肌なじみの良いホホバオイルがおすすめです。
初めて使うときは、腕の内側などでパッチテストをを行ってから使用すると安心です。
3. 初心者におすすめのキャリアオイル3選
まずは肌なじみが良く、酸化しにくい万能なキャリアオイルから試してみるのがおすすめです。
ホホバオイル
人間の皮脂成分に近く、肌馴染みが抜群。酸化しにくく、全身に使える万能オイルです。
スイートアーモンドオイル
ビタミンEやミネラルが豊富。滑りが良く、マッサージオイルに最適です。
オリーブオイル
保湿力が高く、比較的手に入りやすいオイルです。ただし、ブレンドする際には精製されたものを選び、香りが強すぎないか確認しましょう。
4. 精油とキャリアオイルのブレンドの基本
ブレンドに「正解」はありません。
目的や気分に合わせて精油を選ぶことで、より効果的で心にも体にも心地よい「今の自分に合った香り」を作ることができます。
| 目的 | おすすめの精油 | おすすめのキャリアオイル |
| リラックス・安眠 | ラベンダー、カモミール・ローマン | ホホバオイル、スイートアーモンドオイル |
| 疲労回復・筋肉痛 | ローズマリー、ペパーミント | スイートアーモンドオイル(滑りが良い) |
| 乾燥肌・エイジングケア | フランキンセンス、ネロリ | アルガンオイル、シアバター(濃厚な保湿力) |
おわりに
アロマテラピーは、難しく考える必要はありません。
まずは、お気に入りのキャリアオイルに、好きな香りの精油を1滴だけブレンドして、
手のひらで温めながら、ゆっくりと深呼吸してみてください。
その優しい香りが、きっとあなたの心と体にそっと寄り添ってくれるはずです。

Let your days bloom with aroma.
あなたの毎日がアロマで花咲くように。
